救急隊長の独り言

救急隊長が日々の仕事や生活で感じることを綴ってい行きたいと思います。

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昨日は3件の出場

昨日は、3件の出場しかなかった。
最近では、まれに見る少ない件数である。

いずれも救急車を使わなくても良いんじゃないかと思えるようなものばかり。

小学生の自転車の自己転倒。膝をすりむいただけ。
通りすがりの女性が救急要請。

もう一件は、火災の負傷者なし。
不搬送で終了。

そしてもう1つは、40歳女性の腹痛。
下痢、嘔吐なし。発熱もなし。
指して、激痛でもないようで、救急車の到着を家の前で待っていました。


こんなとき、ほんまの重傷者が出たらどうするねん!
ただでさえ、最近は全車出場で、待ってもらうことがたびたびあり。
心肺停止の患者やったら、確実に助からんな。

なんて、軽症者の救急要請にたいして常々思っていました。

でも最近、少し考え方が変わりました。
件数が減らないのであれば、軽症者のほうが救急搬送としたら楽やな。

毎回毎回、子供の重症交通外傷や、心肺停止の傷病者を運んでいたら辛くて仕方ないな。
精神的に、参ってしまうのではないかな?

現に、私の後輩は多数傷病者が出たときの交通事故で、いまだに迷った末に、子供を後回しにして結果的に重症であったことをトラウマのように感じているものがいます。

救急隊員にもPTSD)心的外傷後ストレス障害)の症状を訴えるものがいます。


はいどーぞ!
ある意味、こんな患者ばかりのほうが精神的に楽なのかも。

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健康診断は大切です。

昨夜、30代前半の方が胃が痛い!という要請で出場しました。

自宅につくと、二階のひかれた布団に抱え込むようにいの辺りの部分を押さえながらうめいていらっしゃいました。

「どうしました?いの辺りが痛いのですか?」

奥さんから聞いた話では、お風呂に入っていたら急に痛くなって出てきたとのことでした。

ゆっくり仰向けになってもらうと、全身冷や汗がびっしょり。

風呂上りやから?

少し様子がおかしい。

いの辺りの痛みで、心臓関係もあるので、心電図を装着した。
30代前半なので、半信半疑。

でも、現れた波形は明らかに心筋梗塞を疑う所見が現れていた。

近くに循環器の病院があるため連絡すると、収容OK。
内心ホッとしながら、30分余りで病院収容となった。


この男性は、健康診断を受けたこともなく、今まで既往症もなくいたって元気だったらしい。
しかし、体型はいたってメタボ体型。
病院での血圧は180からあった。
どうやらメタボリックシンドロームに該当していた可能性もある。

あらためて、若いからと健康診断を怠ると、大変なことになると実感した。
日ごろの自分の体の状態を把握することは、少なくとも病気から完全に逃れることはできないが、もしかしたら発症を遅くしたり、あるいは早期に発見して大病にならずにすむかもしれない。


この患者さんは、緊急に心臓へのカテーテル検査で病変がわかり、処置が功を奏してしばらくの入院で退院できるとのことでした。

健康診断、日ごろの自分の状態を把握しておくのもとても大切だと感じた。

赤ひげ先生はどこに行った?

再び悲劇がニュースになった。
それは、東京で脳出血を起こして7病院から搬送を拒否された、36歳の妊婦がなくなったという。
東京というわが国の首都で、しかも豊富な病院資源に恵まれているであろう地域で、収容する病院がないとは、いったい日本のどこに住めば安心して暮らせるのだろうか。

ただこの現実は、奈良の妊婦の事案から始まったことではない。
私が救急隊長として救急活動をおこなっていたときから、病院搬送に苦渋することが頻繁に起こっていた。

キーワードは、高齢者、認知症、アルコール、一人暮らし、精神科、そしてかかりつけ病院のない妊婦。
このキーワードに該当する数が増えるほど、収容する病院は少なくなって病院到着までの時間が遅くなってゆく。

忘れられないのは、もうかなり前になるが男性から精神科の病院へ搬送してほしいとの要請があって出場した。大阪府下すべての病院にあたって、最後の病院がOKを出してくれた。要請から署に帰り着くまで6時間を要していた。

私が救急隊員になりたてのころは、診療科目に関係なく何でもどんな怪我や病気も見てくれる頼れる病院や、医師がいた。まるで赤ひげ先生のようなそんな頼りになる医師に救急隊は、そして市民もどんなに助かっていたことか。

今は、鼻血は耳鼻科、打撲は整形外科、15歳以下は私よりでかい中学生でも小児科。
細分化、専門化した診療科目は、ますます救急活動をやりにくくしている。

医師不足が声高に叫ばれる中、いつ自分の家族が先の事例のような事態に遭遇するかもと思うと、空恐ろしさを感じずにはいられない。

国が都道府県が具体的な解決策を模索する中、われわれプレホスピタルケアを担う者も正直言って手をこまねいているしか解決策は持っていない。

赤ひげ先生はどこに行った?


常連さん

その男性は歳は60歳、小柄で奥さん子供と小さな長屋の1つにすんでいました。
アルコールが好きで、朝から飲むことが多かったようです。アルコールが入らないとおとなしい性格で、むしろ静かなタイプでした。でも、アルコールが入ると雄弁になり、奥さんとけんかが耐えなかったようです。

奥さんのほうは男性に比べて大柄で、男性の貧相さに比べてふくよかさが目立つ女性でした。

夕方になると仕事から帰ってきた奥さんが、家で仕事もせずにアルコールばかり飲んでいる男性に対して、小言を言うところからけんかになるのがパターンで、けんかになると口ではまだまだ張り合えるが大柄な女性のツッパリにはあまりにも小柄すぎる男性は、転倒して頭部や腕などを打撲して救急要請というのがパターンでした。

救急要請はこの男性からばかりではなく、夫婦喧嘩に驚いた近所の人からの110番通報で駆けつけた警察官からの要請もたくさんありました。

約1年ほど前から頻繁になり、多いときには1週間毎日、日に三度、四度というときもありました。

あるとき、男性が奥さんに頼まれたものを近所のスーパーに買いに行き、帰ってみると家の中はもぬけの殻。
女性と子供はどこかに行ってしまっていました。

それからの男性は、アルコールの量が増えたのでしょう。飲んでは家の中で転倒して頭部から出血したり、道路で寝込んでいるところを発見されたり、明らかに生活の質が落ちているのが出場対応していてもわかるほどでした。

そして、寂しさからでしょうか、用もないのに救急車を呼ぶことが頻繁になりました。
しかし、ブラックリストに載ってしまった男性には収容してくれる病院が市内ではなくなり、隣接する病院へ運んでいましたがそれらの病院さえ、受け入れができない状態になってしまいました。

役所の福祉と相談し、本人了解の上アルコール依存の病院へ入院することになったのは、女性と子供が出て行ってからおよそ1ヶ月がたったころでした。

男性への出場要請がなくなり3週間ほどたったある日、私の出張所に大柄な女性が訪ねてきました。
すぐにそれが男性の奥さんであることはわかりました。

女性は今までの救急出場への侘びを述べられ、先日病院で男性がなくなったことを話されました。
アルコールのために体はかなり痛んでいたのでしょうか。
あまりに突然の訃報に、気持ちは複雑でした。

男は弱い生き物なんですね。
この男性は特に奥さんへの依存度が高かったために、失踪したことが相当な精神的にもダメージを与えたのでしょう。

無意味な救急要請は憤りさえ感じますが、あまりにこの男性とは接する時間と回数が多かったためにある意味濃い関係になっていました。
きつい事も言ってきました。

対応も冷たいときもありました。

でも、その訃報に気持ちは複雑です。

最近ヘロヘロです。

昨日も出場は14件。
ここ最近、10件を下回ったことありません。

仮眠なんて、とんでもなく
非番日の時間のたつことが早いこと。
帰って、寝たら夕方です。

今年になって、自己更新しました。
一日19件。
もう少しで20件の大台に乗るとこでした。

でも、まだまだ多いところは、全国探せばあるようで
これぐらいでグチャグチャ言ってたら、
そんな町の消防士から笑われそうですね。

市民が求めているから、それだけ件数が多いのはわかりますが、
それにしても安易に呼びすぎです。

自分で歩いて乗ってくるぐらいなら、自家用車やタクシーでいけるでしょ。

先輩から言われていたことがあります。
ハイどうぞ!で、乗ってくれる患者は楽やン!
交通事故や重症の患者ばっかり19件も出たら
それこそストレスで参ってしまうで!

まったくそのとおりです。
ま、精神的にはそんな患者ばかりのほうが楽なんでしょう。

釈然とは、しないですが。
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